酵素栄養学 嘘 検証

酵素の効果は真っ赤な嘘!?酵素栄養学は分子生物学者に笑われる

出典:ウィキペディア

酵素模型

 

ダイエットや体質改善に「酵素」が効くのではと「酵素商品」に興味を持ってこのサイトを訪問されたのではないかと思います。または、流行りの酵素ダイエットを試してみたけれど思ったような効果が出なくて、情報を探していたのかもしれませんね。

 

すると、とたんに酵素商品に対して否定的な記事やコメントが目につきだして、
「騙された!!」感が募っている状態かも。
世の中色々なダイエット手法がありますが、ここまで叩かれる理論も珍しいと思います。
酵素ドリンクを用いた酵素ファスティングダイエット(断食ダイエット)が、それだけ流行っていることの証かもしれません。

 

酵素ドリンクがダイエットや体質改善に効果があると注目されだしてから既に数年が経ち、今では本当にたくさんの酵素関連商品が販売されています。それら販売サイトを見ると、

 

酵素とは生命活動に無くてはならない栄養素である
人間の一生で生成される体内酵素の絶対量は限られている
歳をとるとだんだん体内で生成される酵素の量が減る
酵素が不足すると疲れやすくなったり免疫力が低下したり、太りやすい体質になる
(体内)酵素は消化酵素と代謝酵素に大別され、消化に先に酵素が使われるので、これを節約すれば代謝酵素の割合が増える。
酵素ドリンクまたは酵素サプリメントで不足がちな酵素を身体に補充することができる。
酵素は熱に弱いので、一定の温度を超えると死んでしまう。

 

といった説明をよく見かけます。

 

表現は多少違いますが
酵素は生命活動に無くてはならない栄養素なのに、歳をとると生成量が減ってしまう(体内酵素をすべて消費してしまうと寿命が尽きる!?)ので、不足する酵素を酵素ドリンクや酵素サプリメント等でしっかり補いましょう!!
というストーリーです。

 

では、この説明の中でどこまでが正しくて、どこが間違っているか分かりますか?

「えっ?間違っているの?」と思った方、はい、残念ながらかなり間違ってるんです。

 

1)酵素とは生命活動に無くてはならない栄養素である

 

酵素は確かに生体の消化、吸収、代謝、排泄に至るあらゆる生命活動に関与していますが、生体が物質を変化させて利用する際に生体で起こる化学反応の触媒として機能する分子(物質)であって、栄養素ではありません

 

 

生体内での酵素の役割は、生命を構成する有機化合物や無機化合物を取り込み、必要な化学反応を引き起こすことにある。生命現象は多くの代謝経路を含み、それぞれの代謝経路は多段階の化学反応からなっている。
小さな細胞内では、その中で起こるさまざまな化学反応を担当する形で多くの種類の酵素がはたらいている。それぞれの酵素は自分の形に合った特定の原料化合物(基質)を外から取り込み、担当する化学反応を触媒し、生成物を外へと放出する。そして再び次の反応のために別の基質を取り込む。

出典:「酵素」ウィキペディア

 

酵素は触媒であり栄養素ではない。

 

2)人間の一生で生成される体内酵素の絶対量は限られている

酵素模型

これは、エドワード・ハウエル氏の著書「酵素栄養学」で示した理論がベースとなっている概念です。酵素を生命の維持に不可欠な栄養素の一つとして捉え、生物の一生で使われる酵素の総量には上限があるので、これが消耗されすぎると病気の原因となり、寿命は縮むとの考えが示されています。

 

書籍のタイトルが「酵素栄養学」となっているので誤解を招きやすいのですが、ハウエル氏の主張はあくまでも一つの概念であり、酵素栄養学で書かれている内容が実際の研究や実験を経て実証されているわけではありません。分子生物学においては、「人間の生命活動に必要な酵素は、人間の細胞内で遺伝子の塩基配列によって合成されるので、絶対量等は定まっていない」とされています。

 

酵素健康法には科学的根拠は無い

 

− 参考文献 −

●「酵素栄養学」(原文はEnzyme Nutrition : The Food Enzymes Concept ISBN:9780895292216 (Paper cover book)  Howell, Edward /Publisher: Avery Pub Group Published 1985/11 

●「キラー・フード あなたの寿命は「酵素」で決まる」(上記、「酵素栄養学の翻訳本」 ハウエル著、川喜田昭雄監訳、瀬野川知子訳(現代書林))

 

3)歳をとるとだんだん体内で生成される酵素の量が減る

年齢とともに減少する酵素

こちらも酵素栄養学に基づく主張です。酵素栄養学においては、潜在酵素が生まれる前に作られ、それ以降は消耗する一方と考えられています。体内酵素である消化酵素や代謝酵素は、潜在酵素から作られるので、加齢とともに必要な酵素が不足するという考えに結びついてます。

 

ただし、分子生物学によれば、酵素は触媒(分子)なので、反応の前後で変化せず、1回使われると無くなるものではないことが判明しています。

 

酵素の絶対量が決まっているわけではなく必要な分だけ必要なときに必要な量が新たに合成されるとされています。酵素を消耗品ととらえる酵素栄養学と現在の分子生物学が相容れない理由がここにあります。

 

まず、体内酵素が消耗品だと言うことについて、通常の分子生物学とは相容れません。
酵素は触媒ですから、反応の前後で変化しません。1回使われたからと言って消えて無くなるわけではありません。何度も使われます。
足りなくなることもなく、必要なタンパク質だけ必要なときに必要な量が遺伝子から転写・翻訳により新たに合成されます。

出典:「酵素 エンザイム」にからんだ健康情報3 通説の分子生物学はどのように説明しているのか」 

 

高校で習う化学の内容等、忘却の彼方にある夾吉はすぐには理解しづらかったのですが、分子生物学の知識を持つ人たちから言わせると、「酵素栄養学」に書かれている理論はかなり常識を覆すもの(端的に言うと”トンデモ理論”)のようです。

 

酵素は消耗品ではない

 

4)酵素が不足すると疲れやすくなったり免疫力が低下したり、太りやすい体質になる

身体の不調

 

酵素は不足することはあり得ないという考えが通説の分子生物学では、この点も頭から否定されます。しかし、現代医学においても体調不良や病気に酵素が関連しているケースが発見されています。また、実際の医療において酵素活性を抑制することで治療を行う場合もあります。

 

酵素による調節〈ホメオスタシス〉の失調が病気の原因である場合は、酵素活性を抑制する治療薬によって症状を治療することができる。(例:高血圧におけるアンジオテンシン変換酵素阻害薬、糖尿病におけるインクレチン分解酵素を阻害する DPP4 阻害薬など。)逆に、酵素が欠損する先天性の代謝異常疾患が知られているが、発病前に酵素の量を検査して、発症を抑える治療を行うことができる〈記事 遺伝子疾患に詳しい〉。(例:ゴーシェ病)

出典:「酵素 8.3医療」ウィキペディア

 

 

酵素の問題点は老化とともに減少することなんです。体内の触媒が減ってしまいますので、体調不良や病気にこの酵素が関連しているのは間違いありません。

 

出典:「酵素ダイエットで痩せる!ワケが無いことがどうしても理解できない方へ!!

 

触媒となる酵素が足りないと化学反応が正常に行われない可能性があるということから、この説は完全に否定されるものではないようです。
つまり、体内での酵素の働きが不十分であると、疲れやすくなったり、代謝が悪くなって余計なものを身体の中に溜めこんでしまうことはあり得ると言えます。

 

5)(体内)酵素は消化酵素と代謝酵素に大別され、消化に先に酵素が使われるので、これを節約すれば代謝酵素の割合が増える。

ようやく通説の化学でも受け入れられる点が出てほっとしたのもつかの間、これも分子生物学的にアウトです。

 

酵素商品の説明に必ず出てくる、消化酵素、代謝酵素や食材に含まれる食物酵素という分類は、酵素栄養学によるものです。
生体内の酵素の種類は多種多様で、消化酵素、代謝酵素に大別できるものではないというのが通説の化学の見方だそうです。さらにいうと、代謝を担う酵素よりも消化のための酵素が優先されるということは化学的に証明されていません。なので、消化酵素を節約すれば代謝に酵素が回されて痩せやすい体質になるという説明は根底がぐらつくことになります。

 

酵素は多種多様で、消化酵素、代謝酵素と単純に分類できる物ではなく、また分類したところで、それほど本質的な境界があるわけでもありません。

出典:「「酵素 エンザイム」にからんだ健康情報3 通説の分子生物学はどのように説明しているのか

 

消化酵素を節約しても代謝酵素は増えない

 

6)酵素ドリンクまたは酵素サプリメントで不足がちな酵素を体内に補充することができる。

分子生物学的にいうと、これは全くのデタラメです。

 

酵素は栄養素ではなく化学反応を起こすための触媒であるので、体内で働く酵素はどんな方法をもっても体外から摂取することはできません。酵素はたんぱく質でできている化合物であり、まず胃の中に入った時点でそのほとんどが胃酸によってアミノ酸に分解されてしまうのです。この分解によって元の酵素としての働きは失われます。また、食材の持っている酵素は分解された後でも大きな分子であるため腸管から直接吸収されることもないのです。

 

食材の酵素は体内に吸収されない

 

7)酵素は熱に弱いので、一定の温度を超えると死んでしまう。

 

最後のこの一文は問題ないと思った方、惜しい...6)までをしっかり確認すると気付く、”ひっかけ問題”です。

 

酵素の活動がもっとも活性化する温度が存在し、これを最適温度(optimal temperature)といって、35C〜40Cが一般的です。この温度を超えると活性が失われるため、酵素は失活します。つまり酵素はそのもそも生体ではないので、「死ぬ」ことはないのです。
正しくは活性を失う=失活するです。

 

ただし、一度高温にしてしまうとその後温度を戻しても、酵素の働きは復活しません。例えば卵の白身を想定してもらえば分かりやすいです。卵の白身もたんぱく質ですね。生卵をゆでたり焼いたりすると白身は固まります。その後、温度をさげても一度固まった白身は生の状態には戻りません。
これを不可逆的変化(元に戻せない変化)というのだそうです。

 

活きている酵素

酵素栄養学では酵素の活性を重要視するので、活きた酵素を摂るために生食が推奨されています。そのことも関係するのでしょうが、ネット上では酵素と熱処理についての説明が色々と書かれています。

 

その大半は
「酵素は熱に弱いため高温で加熱殺菌されると死滅する。よって、法律で出荷時に加熱殺菌が義務付けられている酵素ドリンクを摂ることは意味が無い。フリーズドライ製法で加工生成した生酵素サプリメントであれば酵素が活きているので、効率よく酵素を補給できる」
という酵素サプリメント系の広告宣伝によるものが多いです。

 

この点についても、食材の酵素を体内に吸収することは絶対できないのなら、酵素が活きているかどうかは全く意味のない理論だということが分かります。
しかし、法律で出荷時に加熱殺菌が義務付けられている酵素ドリンクに活性のある酵素はほとんど含まれていないことには、変わりません。

 

酵素ドリンクには活性のある酵素はほとんど含まれていない

 

いかがですか?
こうしてみると、完全に分子物理学の方に軍配がある気がしますよね。なんせ、片や一個人が唱えた仮説(酵素栄養学)をベースにした概念と、片や人類が誇る分子物理学における実証された事実。

 

「こんなこと高校の化学で習ったでしょ」と言われると返す言葉もないのですが、分子生物学者に言わすともう完全に常識の範疇だそうです...
しかし、中高で習う化学の内容なんていったい誰が覚えているっていうんでしょうね...

 

大人になったら、化学や数学等は忘却の彼方に吹き飛び、真っ白な(純粋な)知能に戻りますから、現役の医師が唱える酵素栄養学に現代科学と矛盾点が満載だなんて、素直な大人女子に理解できるわけがない。
はい、少なくとも高校卒業後四半世紀以上が経過している夾吉には、指摘されて説明を受けるまで、酵素商品の広告で何が問題なのか全くわかりませんでした。

 

こうなると、酵素液や酵素サプリ等の商品って、全く意味が無いのではという結論に...

 

いえいえ、ちょっと待った!!

 

ここで見切りをつけるのはまだ早いです。
では、夾吉が飲み続けている酵素ドリンクの価値について、もう少し掘り下げて考えてみましょう。

 

酵素業界の不都合な真実:酵素の入っていない酵素飲料 に続く。

 

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