酵素ドリンク 酵素飲料 意味

酵素業界の不都合な真実:酵素の入っていない酵素飲料

 

 酵素商品の効果説明に必ずと言って引用される酵素栄養学の理論は科学的根拠が無いものだということを「酵素の効果は真っ赤な嘘!?酵素栄養学は分子生物学者に笑われる」で見てきました。

 

分子生物学者に言わすと、「健康食品の酵素なんか意味がない。摂ってもダメ。お金の無駄遣い。」とケチョンケチョンです。

 

「酵素を摂る」ということに栄養学的意味は見当たりません。
将来的にも食べる酵素の科学的意義は見つけられそうにありません。
なので、どの商品が良いか悪いかということは言えません。
お薦めの商品もありません。
「酵素の機能を期待してドリンクや顆粒を摂る」というのが目的なら、
その目的を達成できる商品は科学的にあり得ない、
というのが結論です。

出典:「食べた酵素は働いてくれるのか? その01  「結局どの酵素を食べたら良いのか」との質問にお答えして

 

上記のブログには筆者のプロフィールは公開されていないのですが、著書が紹介されていたことから、広島大学大学院 理学研究科 数理分子生命理学専攻 生命理学講座の芦田嘉之先生によるものであることが分かりました。

やさしいバイオテクノロジー

 

芦田先生の著書「やさしいバイオテクノロジー カラー版 遺伝子の基礎知識からiPS細胞の話題まで (サイエンス・アイ新書) 」

 

酵素栄養学を信じている人が芦田先生のブログを読むと、かなりショックを受けるかもしれません。ショック療法を受けたい方(もとい、酵素の働きと酵素栄養学の化学的な矛盾点についてきちんと体系立てて理解したい方)には、ぜひオススメです。

 

さて、芦田先生も言われているように、酵素を補給するために酵素ドリンクを飲む」ことは全く意味がありません。なぜなら、酵素ドリンクにはそもそも「酵素」は入っていないし、食材の酵素は体内に吸収されないからです。

 

がーん。

 

これって酵素ドリンク愛用者にとってかなりショックな内容です。(涙)
酵素ドリンクってかなり高価な商品です。最近、比較的安価な商品が出てきたとはいえ、中心的な価格帯で4,000〜7,000円くらいもします(場合によってはこれは半月分の分量なので、1カ月にすると1万円程!!)。毎月、それだけのお金をドブに捨ててきたの?と思わずムッとしてしまうかもしれません。

 

これでは、「一体どうなってるの?」と販売元に詰め寄りたくなるというもの。
ですから、文字通り、夾吉も酵素ドリンク販売元にズバリ聞いてみたんです。

 

酵素の有効性について販売元へ直撃インタビュー

 

酵素ドリンクを飲みだした3年前(2012年の夏の終わり)、NHKの番組特集やネットの情報で

「酵素はすべてタンパク質の1種であり、タンパク質は種類によらずどんなものでも胃の消化液によって分解されてアミノ酸として吸収されてしまうので、食物酵素をいくらとっても体内の酵素が補充されることはない。体内に入ったアミノ酸は、元のタンパク質に戻るどころか、むしろそれ以外で使われる割合の方が圧倒的に高い(ので、酵素液を飲んでも無意味である)」(Yahoo知恵ノート

 

「pH2〜3だと、酵素はほとんど働かないため、胃に入ると胃酸によって失活(働きを失う)。 また胃の中で分泌されるタンパク質分解酵素によっても酵素は、分解されてしまう」
NHKあさイチ「酵素の実力」(http://www.nhk.or.jp/asaichi/2012/04/23/01.html)

 

といった内容を読んで、そう聞いても自分自身では何が正しいのかさっぱり判断がつかなかったので、直接、酵素ドリンクの販売元に質問をしてみました。

60種類の野菜

各社の回答はこちらに掲載しています。(※別サイトに飛びます)
酵素ドリンク噂の真相|酵素の効果は嘘/本当?

 

(2012年当時は13社、その後、4社増えて計17社。実際に調査した会社はそれ以上になりますが、回答が明らかに的外れな場合は、余計に混乱を招くので省略しています。)
2015年8月現在では少し古い記事になりますが、サイトに掲載した2012年当時にはかなり反響があったので、同じような疑問を持った方が同様の調査をして取りまとめたものも時々見かけます。

 

 

各社の回答を読んで、当時は、自分なりに次のように結論づけました。

 

酵素液は体内に直接酵素を補給することはできない。
食物酵素は胃酸によって分解されるものもあるが、分解されず腸に入ってから働く酵素もある。
酵素液は発酵熟成により半消化された状態なので消化酵素を節約できる。
酵素液は熱処理で加熱殺菌して出荷されるため、酵素液の中の酵素はほぼ失活している。(※一部の商品においては、加熱殺菌でも失活しない特性を持つものもある。)
酵素の中には100度以上の高温にも耐えるものや55度や60度で活動的になるものもある。
熱処理による酵素の死菌(活動停止状態)にも栄養素が含まれている。
耐熱性の酵母菌や乳酸菌を含む酵素液の場合は、熱処理された後でも酵素の再生が可能。
酵素液は原材料の栄養素を強化し消化・吸収を高める。
酵素液は酵素そのものが入っているわけではなく、体内酵素を増やすための材料が入った補酵素食品。
酵素の働きについては、まだまだ解明できていない点が多い。

 

うーん、読み返すと、まとめたようではっきりしないですね。

 

順番を変えて補足すると

 

明らかな事実
酵素液は熱処理で加熱殺菌して出荷されるため、酵素液の中の酵素はほぼ失活している。
食物酵素は胃酸によって分解される
酵素液は体内に直接酵素を補給することはできない。

 

⇒ つまり、「酵素ドリンクにはそもそも「酵素」は入っていないし、食材の酵素は体内に吸収されない」ってことを販売元が自ら答えています。

 

酵素の可能性=希望的観測
一部の商品においては、加熱殺菌でも失活しない特性を持つものもある。
酵素の中には100度以上の高温にも耐えるものや55度や60度で活動的になるものもある。
胃酸によって分解されず腸に入ってから働く酵素もある。
耐熱性の酵母菌や乳酸菌を含む酵素液の場合は、熱処理された後でも酵素の再生が可能。

 

⇒ ここが一番モヤモヤする内容。なんとなく、「なんだ、大丈夫なんだ」と思う反面、スッキリしない。各社からの回答がまるで奥歯に物が挟まったように感じるのは私だけでしょうか。

 

キウイのプロテアーゼ

 

先に挙げたNHKの番組特集《NHKあさイチ「酵素の実力」》での指摘について、酵素栄養学の日本における実践者・鶴見隆史氏も、放送直後に反論されていました。
詳細はこちに掲載しています(「NHKあさイチ「酵素の実力」の内容の間違いと真実 」が、要約すると「キウイフルーツのプロテアーゼ(1種類の酵素)の特性をもって、全ての酵素が熱や胃酸で失活するとは言えない」ということでした。

 

しかし、分子生物学において、酵素の多くがタンパク質をもとに構成されているものであり、熱や酸 によって変性し活性を失うことが明らかにされています。

 

ですから、一部の「胃酸によって分解されない酵素」や「100度以上の高温に耐える酵素」をもって、「酵素は多種多様なので、胃酸で失活したように見えても腸に入ってから活動するものもあるし、むしろ、中には高温で活性化する酵素もあるから大丈夫なんだ!」と結論付けるのは、少し無理があると思います。

 

それでは、やはり、酵素飲料には期待されるような商品価値はないのでしょうか?
その答えは次の4つのまとめにあります。

 

酵素食品を摂る本当の意味
熱処理による酵素の死菌(活動停止状態)にも栄養素が含まれている。
酵素液は原材料の栄養素を強化し消化・吸収を高める。
酵素液は発酵熟成により半消化された状態なので消化酵素を節約できる。
酵素液は酵素そのものが入っているわけではなく、体内酵素を増やすための材料が入った補酵素食品。

 

⇒実は、この点こそが、酵素食品の存在意義です。特に最後の一文(優光泉酵素のエリカ健康道場さんの回答)が全ての答えとなっています。
つまり、酵素ドリンクは、「酵素を直接身体に補給するためのものではなく、体内酵素の生成を促すために飲むもの」なのです。

 

なぜ、酵素が入っていないのに酵素ドリンクなのか

 

酵素ドリンクというと、そのネーミングから、酵素がたくさん入っている飲料で、それを飲めば直接体内に酵素を摂りこめるんだと思いがちです。

 

しかし、それこそが大きな誤解

 

きちんと確認すれば分かることなんですが、「酵素ドリンク」と呼ばれている各種商品は、食材となる数十種類の植物抽出エキスを、乳酸菌や酵母菌等を用いて発酵させた飲料(植物発酵エキス)を意味しており、酵素そのものが含まれているものではありません

 

それならば、酵素ドリンクと呼ばずに植物発酵ドリンクと言うべきではないのかとツッコミたくなりますが、「乳酸菌や酵母菌等を用いて発酵させる際に食材の酵素が利用された飲料だから」ということらしいです。

 

この紛らわしいネーミングと、科学的根拠は無いけれど一見とても分かりやすい「酵素栄養学」の概念をベースに、健康食品業界(あるいはダイエット酸業)のたくみな販売戦略が相まって、本質とかけ離れた解釈がまかり通る状況になってしまったのではないでしょうか。

 

正直な話、色々と酵素ドリンクについて調べているうちに、「”酵素”って付ければ売れるんですよ」という販売業者の言葉を直接聞いたこともあります。まぁ、商売をするからには、売れてナンボ。消費者にとって迷惑千万でしかなくても、実際の商いとはそうしたもんです。

 

ですが、声を大にして言いたいのは、酵素関連商品の全てが騙され易い消費者をカモにしようとしている”トンデモな商品”ばかりではないということ
酵素飲料の老舗と言われるメーカーは、日本に数社ありますが、そのいずれも、しっかりとした研究体制の元、長年に渡って商品を開発提供してきているのです。

 

大高酵素株式会社 大正15年創立(創始者・大高登が植物エキス発酵飲料を創製) 

   http://www.ohtakakohso.co.jp/

株式会社ナカムラ酵素 文久2年創業(昭和16年、中村菌熟成発酵液を発明)

   http://www.nakamurakouso.co.jp/

暁酵素産業株式会社 昭和49年4月設立

  http://www.akatsukikoso.com/index.php?data=./data/l2/

万田発酵株式会社 昭和62年設立(ただし、昭和59年より万田酵素の販売を開始する)

  http://www.manda.co.jp/

 

やさしいバイオテクノロジー

日本における酵素商品のパイオニア的会社である大高酵素は、創業から90年近くたっています。一つの会社が何十年も操業を続けていくのは、生半可な努力ではできません。流行りすたりに乗った一過性の商品提供で存続できるほど、日本の社会は甘くは無いのです。

 

しかし、商品が流行ると製造メーカーが直接販売するだけではとても追いつかなくなります。そこで登場してくるのが、様々な酵素関連商品の販売会社です。その大半は、元となる植物発酵エキスを上記のような植物発酵エキスの製造メーカーから仕入れて独自の商品として販売します。

 

ここで一つの情報ギャップが生じるわけです。

 

製造メーカーではきちんと区別できていた酵素と酵素飲料の違いが、販売会社を介すことで微妙にズレが生じてきます。中には単純な理解不足ということもあるでしょうし、あるいは、戦略的な情報操作の面もあるやもしれません。
質問への回答を改めて見直してみると、各販売会社においては、さすがに大きく意味を取り違えているとまでは言わないものの、良くも悪くも「酵素栄養学」に影響を受け過ぎていて、科学的に証明されていることと、「酵素栄養学」の仮説がごちゃ混ぜになってしまっているように見受けられます。

 

販売会社でさえそうなので、その先の個別の販売店や、単に商品を紹介しているだけのアフィリエイトサイト等はさらに混乱の度合いが増していきます。

 

要するに、「言ったもの勝ち」のような様相。

 

説明している内容が100%間違っていれば分かりやすいのですが、中には正しいことも多少含まれているので、一見すると「全部正しいことを言っている」ような印象を受けてしまうのが一番タチが悪いですね。

 

酵素飲料とは 

 

暁酵素の説明

わかりやすく言えば、液状の生野菜ですが、家庭で作る生野菜ジュースや缶に入った野菜ジュースとでは、その内容に大きな違いがあります。液状生野菜より正しくは純植物性複合酵素飲料といいます。
非常に多くの野菜・果物・海藻・野草・穀物・樹液などからその栄養分だけを、特殊技術で自然抽出したものを大切に熟成発酵させた純植物性の総合エキスです。多種類のビタミン・ミネラル・アミノ酸などの各種栄養素が天然の形で含まれています。

 

大高酵素の説明

通称「酵素飲料」と呼ばれている大高酵素飲料は、製造過程で膨大な植物酵素と発酵微生物の酵素を利用し、文字通り「酵素反応の結果を蓄積させた液体」に他なりません。
結果としては、腸管からすぐに吸収できるほどに低分子化されている成分がほとんどであり、それらの物質成分は、体内酵素がすぐに利用できる形に仕上がっているものがほとんどと言えます。
「体内酵素に引き継がれる成分」でもあるわけですから、正に外と内の酵素反応の働きをつなげる製品なのです。その一連の流れとメカニズムこそに、酵素飲料と呼ばれる所以がある訳です。

 

植物エキス発酵飲料とは

複数の食用植物が持っている多種類の栄養成分を、乳酸菌や酵母などで発酵させたエキス発酵飲料。
規格成分の含有量
________________________________________
有機酸酸度(乳酸として) 0.3g/100ml以上
________________________________________
直接還元糖 50g/100ml以上
________________________________________
酵母数(血球計算盤計測法)106個/ml以上

 

出典:日本栄養・健康食品協会(http://www.jhnfa.org/se-1.html

 

酵素飲料がどういったものなのか、少しは理解の一助になりましたでしょうか。
酵素が入っていない酵素飲料。
冗談のようなオチですが、夾吉はけして、酵素ドリンクを否定する意図はありません。
むしろ、ココまで書いたのは、酵素ドリンクを正しく理解したうえで、良い酵素商品を積極的に摂ってほしいという気持ちからです。

 

それ程、私にとって酵素ドリンクの効果は凄かったのです。

 

酵素ドリンクの効果〜酵素が入っていない酵素液を夾吉が飲み続けた理由 に続く。

 

 

買ってはいけない酵素ドリンク【酵素商品成分表・保存版】

管理人夾吉が代表的な酵素ドリンクの原材料を調べた一覧です。
2016/11/13日現在 調査対象商品全59商品 随時更新中

 

無添加酵素ドリンク一覧

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